管理職育成に外部研修をどう使う?階層別プログラムの選び方と導入5ステップ

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管理職育成を外部研修で進める際は、新任・中間・上級の階層ごとに求められるスキルの違いを踏まえたプログラム選定が成果を左右します。階層ごとに必要なスキルが異なり、専任1〜2名の人事部門で全プログラムを設計・更新し続けるのは負荷が大きいため、外部の専門機関を活用する企業が増えています。選定時には「階層別の体系」「カスタマイズ性」「研修前後の支援」「講師の質」「効果測定の仕組み」の5軸で比較し、導入は「管理職像の言語化→対象特定→プログラム選定→現場実践との連動→効果測定」の5ステップで進めることが効果的です。

「管理職のマネジメント力を底上げしたい」「経営層から管理職育成を指示されたが、階層別に何をどう選べばよいか分からない」——こうした課題を抱える人事・研修担当者は少なくありません。外部研修の導入自体は決めたものの、プログラムの種類が多く、比較の軸が定まらないまま検討が進まないケースもあります。

この記事では、管理職育成に外部研修が選ばれる理由、階層別プログラムの違い、研修テーマ・形式の選択肢、よくある失敗パターン、選び方の5つの比較軸、そして導入の5ステップについて解説します。

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管理職育成に外部研修が選ばれる理由

管理職育成において、なぜ多くの企業が外部研修を選択するのかを整理します。

管理職に求められるスキルは階層ごとに異なり、専任1〜2名の人事部門で全てのプログラムを設計・更新し続けるのは大きな負荷がかかります。加えて、管理職自身の多忙化で研修日程が組みにくい、社内講師では受講者に当事者意識が生まれにくいといった課題もあります。

外部研修が選ばれる主な理由は、次の4点です。

  • 最新の専門知見を取り入れられる
    社内にないマネジメント理論や他社の成功事例を体系的に学べます
  • 客観的なフィードバックが得られる
    社内の人間関係に左右されず、受講者の行動変容を促しやすくなります
  • 他社交流による視座の拡大
    公開型研修では異業種の管理職と意見交換でき、自社の常識を見直す機会になります
  • 人事部門のリソースを戦略業務に集中できる
    研修の企画・運営・講師手配を外部に委託することで、人事担当者が採用や制度設計などのコア業務に注力しやすくなります

ポイント
外部研修は「社内では得にくい客観性と専門性」を補う手段です。全てを外注するのではなく、社内OJTと組み合わせて設計することで効果が高まります。

階層で変わる管理職育成プログラム|新任・中間・上級

管理職育成プログラムは、対象の階層によって重点テーマが大きく異なります。ここでは、ロバート・カッツが提唱したカッツモデルを参考に、階層ごとのスキル比重と育成の重点を整理します。

新任管理職(係長・課長)

プレイヤーからマネージャーへの意識転換が最大のテーマです。マネジメントの基本や小規模チームのリーダーシップを身につけることが求められます。テクニカルスキルの比重が高く、実務に直結した具体的なスキル習得が中心になります。

中間管理職(課長・部長)

本格的なマネジメント、目標管理・評価、チームビルディング、コンプライアンスなど、組織運営に関わる幅広いスキルが必要です。上下左右の調整を担う場面が増えるため、求められるヒューマンスキルの難度が一段と上がります。

上級管理職(部長以上・経営幹部)

事業戦略の立案、経営視点での意思決定、管理職層全体の育成が主なテーマです。コンセプチュアルスキル(物事を俯瞰して本質を見極める力)の比重が極めて高くなります。

カッツモデルに基づく階層別スキル比重

階層

テクニカルスキル

ヒューマンスキル

コンセプチュアルスキル

育成の重点テーマ

新任管理職(係長・課長)

★★★

★★☆

★☆☆

マネジメントの基本、部下指導、プレイヤーからの転換

中間管理職(課長・部長)

★★☆

★★☆

★★☆

目標管理・評価、チームビルディング、コンプライアンス

上級管理職(部長以上)

★☆☆

★★☆

★★★

事業戦略立案、経営判断、次世代管理職の育成

※この表は横にスクロールできます。

※カッツモデルでは、ヒューマンスキルは階層を問わず一定の重要性を持つとされます。階層によって差が生じるのは、テクニカルスキルとコンセプチュアルスキルの比重です。

補足
カッツモデルとは、ロバート・カッツが提唱した管理職に必要な3つのスキル(テクニカル・ヒューマン・コンセプチュアル)を階層別に整理したフレームワークです。役職が上がるほどテクニカルスキルの比重は下がり、コンセプチュアルスキルの比重が高まります。(出典:Robert L. Katz「Skills of an Effective Administrator」Harvard Business Review, 1955)

テーマ別・形式別の選択肢

管理職育成研修は、テーマと実施形式の組み合わせで選びます。ここでは代表的な選択肢を整理します。

主な研修テーマ

管理職育成の代表的なテーマには、部下育成・指導、人事評価者研修、目標管理、ハラスメント防止、タイムマネジメントなどがあります。このほか、リーダーシップ、コーチング、メンタルヘルスケアなども多くの企業で導入されています。

研修形式の比較

研修の実施形式には、講師派遣型、公開講座型、オンライン、eラーニングがあり、それぞれ向いているケースが異なります。

形式

特徴

向いているケース

講師派遣型(対面)

貴社の課題に合わせたカスタマイズが可能。演習やロールプレイングの効果が高い

組織固有の課題を扱いたい、受講者同士の関係構築も重視したい場合

公開講座型

1名から参加可能。他社の管理職と交流できる

まず少人数で試したい、他社の視点を取り入れたい場合

オンライン

場所を選ばず参加でき、移動コストがかからない

拠点が分散している、日程調整が難しい場合

eラーニング

受講者のペースで学べ、多人数に一斉実施しやすい

知識のインプットを効率的に行いたい場合

※この表は横にスクロールできます。

近年は、eラーニングで事前に知識をインプットし、対面研修で実践演習を行う「ブレンディッド型」も増えています。貴社の受講者数や拠点状況に応じて、形式を組み合わせることも一案です。

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管理職に求められるマネジメントの基本と実践力を学ぶ管理職育成研修です。プレイングマネジャーからの意識転換、目標設定、部下育成、信頼関係構築を通じて、成果を生み出す組織づくりを支援します。

管理職育成が空回りする3つのパターン

管理職育成に取り組んでいるにもかかわらず成果が出ない場合、以下の3つのパターンに陥っている可能性があります。

パターン1:求める管理職像を定義しないまま発注する

「何を学ばせるか」が明確でないまま研修を発注すると、汎用的なプログラムを選ぶことになり、受講者からは「良い話だった」という感想で終わってしまいがちです。貴社が求める管理職像を言語化し、研修のゴールを具体的に設定することが出発点になります。

パターン2:研修が単発で、現場実践とつながっていない

ロンバルドとアイチンガーの研究による「7:2:1の法則」に照らすと、人の成長に影響を与える要素のうち、研修が占める割合は約10%にすぎません。残りの70%は業務経験、20%は上司や周囲からのフィードバックが担います。研修で学んだ内容を現場で実践し、上司がフォローする仕組みがなければ、行動変容にはつながりにくいといえます。

パターン3:受講後のフォローと効果測定を設計していない

受講後に行動が変わったかを確認する仕組みがないと、研修の効果を可視化できず、翌年の予算確保が難しくなるケースがあります。研修前後のアンケートや上司による行動観察など、効果測定の方法をあらかじめ設計しておくことが重要です。

注意
「研修をやること」自体が目的化していないか、導入前に確認しましょう。研修は管理職育成の手段の一つであり、現場実践やフォローアップと組み合わせて初めて効果を発揮します。

管理職育成研修の選び方|5つの比較軸

研修会社やプログラムを比較する際は、以下の5つの軸で整理すると、貴社に合った選択がしやすくなります。

比較軸

チェックポイント

[1]階層別の体系が整っているか

新任・中間・上級で異なるプログラムが用意されているか。単発ではなく体系的に設計されているか

[2]自社の課題に合わせてカスタマイズできるか

標準パッケージの提供だけでなく、貴社の理念・コンピテンシーに合わせた個別設計が可能か

[3]研修前後の支援があるか

事前課題や受講後のフォローアップ、上司向けの報告・共有の仕組みがあるか

[4]講師の実務経験と質

理論だけでなく、マネジメントの実務経験に基づいた指導ができる講師が在籍しているか

[5]効果測定の仕組みがあるか

受講前後のアンケート、行動変容の追跡、研修効果のレポーティングなどに対応しているか

※この表は横にスクロールできます。

ワンポイント
5つの軸をすべて満たす研修会社は多くありません。貴社にとって優先度の高い軸を2〜3つに絞り、そこを重点的に比較するのが効率的です。

管理職育成研修 導入の進め方|5ステップ

管理職育成研修を導入する際の進め方を、5つのステップに分けて整理します。各ステップで「人事側が担うこと」と「委託先に任せられること」を明確にしておくと、スムーズに進行できます。

ステップ

人事側で担うこと

委託先に任せられること

[1]求める管理職像の言語化

経営方針・コンピテンシーを踏まえた管理職像の定義

他社事例の提供、管理職像の言語化支援

[2]対象階層と課題の特定

対象者の選定、現場ヒアリング、課題の優先順位付け

アセスメントツールの提供、課題分析の支援

[3]プログラム選定とカスタマイズのすり合わせ

研修のゴール設定、社内承認の取得

カリキュラムの設計・提案、講師の選定

[4]研修と現場実践をセットで設計

上司への事前説明、現場でのフォロー体制の構築

事前課題・事後課題の設計、フォローアップ研修の実施

[5]効果測定と見直し

受講者・上司へのアンケート実施、経営層への報告

効果測定レポートの作成、次年度プログラムの改善提案

※この表は横にスクロールできます。

ステップ[1]の「求める管理職像の言語化」が最も重要です。ここが曖昧なまま進めると、プログラム選定の軸がぶれ、研修後の効果測定も困難になります。経営層が管理職に何を期待しているかを具体的な行動レベルで整理することから始めましょう。

FAQ

管理職育成に関するよくあるご質問

Q.

「管理職研修」と「管理職育成」は何が違いますか?

A.

管理職研修は特定のスキルを学ぶ単発の施策を指すことが多いのに対し、管理職育成は研修・OJT・フォローアップを組み合わせた中長期的な取り組み全体を指します。研修は育成の一手段という位置づけです。

Q.

管理職育成は内製と外注、どちらがよいですか?

A.

自社の業務知識や企業文化に関わる内容は内製が適しています。一方、マネジメント理論や客観的なフィードバックが必要な領域は、外部の専門機関を活用する方が効果的です。両者を組み合わせるのが一般的です。

Q.

外部研修は何名から実施できますか?

A.

講師派遣型の個社研修は研修会社によって最少人数が異なります。公開講座型であれば1名から参加できるため、まず少人数で試してから本格導入を検討する方法もあります。

Q.

研修の効果をどのように測定すればよいですか?

A.

受講直後のアンケート(満足度・理解度)に加え、研修後1〜3カ月の行動変容を上司が観察・評価する方法が一般的です。研修前後で360度評価を実施し、変化を定量的に把握する企業もあります。

株式会社パソナHRソリューションの階層別研修

管理職育成を体系的に進めたい企業さまに向けて、株式会社パソナHRソリューションでは階層別の研修プログラムを提供しています。

当社の強みは、企業さまの経営方針やコンピテンシーに合わせた個別設計ができる点です。標準パッケージをそのまま提供するのではなく、貴社の課題に応じてカリキュラムを設計し、研修間の連動性を保った体系的な育成プログラムを構築します。

管理職育成に関連する主な研修サービスは以下のとおりです。

  • 階層別研修
    新任管理職から上級管理職まで、階層ごとに最適なプログラムを体系的に提供
  • リーダーシップ研修
    ビジョン構築やチームビルディングなど、管理職に求められるリーダーシップを強化
  • 部下育成・指導研修
    コーチングやフィードバックの手法を実践的に習得
  • 評価者研修
    公平な評価基準の理解と評価面談スキルの向上

8,000社以上の研修実績と600名を超える経験豊富な講師陣が、貴社の管理職育成を支援します。1名から参加できる『公開講座』もご用意していますので、まず小さく試してみたい場合にもご活用いただけます。

まとめ

この記事では、管理職育成における外部研修の活用について以下の内容を解説しました。

  • 管理職育成に外部研修が選ばれる理由と、階層別(新任・中間・上級)に求められるスキルの違い
  • 研修テーマ・形式の選択肢と、育成が空回りする3つの典型パターン
  • 研修会社を比較する5つの軸と、導入を進める5ステップの具体的な進め方

管理職育成は、単発の研修だけで完結するものではありません。貴社が求める管理職像を明確にした上で、階層ごとに適切なプログラムを選び、現場実践やフォローアップと組み合わせて設計することが成果につながります。プログラムの選定や体系設計に迷う場合は、外部のプロフェッショナルに力を借りるのも一案です。

株式会社パソナHRソリューション』では、新任管理職から上級管理職まで、階層別の研修プログラムを企業さまの課題に合わせてカスタマイズ設計しています。8,000社以上の研修実績と600名を超える経験豊富な講師陣が、貴社の管理職育成を支援します。管理職育成の研修導入をお考えでしたら、ぜひ株式会社パソナHRソリューションにご相談ください。

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