次世代リーダーとは?少子高齢化・グローバル化に対応するために育成しよう

企業の競争環境が激化するなか、企業の持続的な成長と変革を実現するためには「次世代リーダーの育成」が最も重要な戦略的投資の一つといえます。しかし、「なかなかリーダーが育たない」「変革を推進するリーダー育成の方針がない」など、次世代リーダーの育成に関して悩みを抱える育成担当者や管理職の方もいるでしょう。
この記事では「次世代リーダーとは何か」を定義し、その必要性や求められる能力を整理します。さらに、育成のために意識したいポイントと外部研修の活用方法についても解説します。
目次[非表示]
- 1.次世代リーダーとは?なぜ今求められているのか
- 1.1.次世代リーダーが求められる理由
- 1.1.1.少子高齢化による人材構造の変化
- 1.1.2.事業環境の不確実性への対応力強化
- 2.次世代リーダーに必要な6つの能力
- 2.1.戦略的思考力
- 2.2.コミュニケーション能力・人間力
- 2.3.決断力・実行力
- 2.4.変革推進力とリスクマネジメント
- 2.5.問題解決能力
- 2.6.グローバル対応力と異文化理解
- 3.次世代リーダー育成を成功させるには?意識したい4つのポイント
- 3.1.候補者を早期に抜粋する
- 3.2.体系的な研修を実施する
- 3.3.OJTやOFF-JTを実施する
- 3.4.研修と実践経験を連動させる
- 4.外部研修で次世代リーダーを育成しよう
- 5.まとめ
次世代リーダーとは?なぜ今求められているのか
次世代リーダーとは、将来的に企業を支え、経営を担うことが期待される未来の経営人材です。現在のリーダー層から権限と責任を引き継ぎ、企業の成長戦略や組織変革を主導する役割を担います。
次世代リーダーが求められる理由
次世代リーダーが求められる背景には、主に2つの大きな社会的な変化があります。
少子高齢化による人材構造の変化
少子高齢化によりリーダー層の空洞化が進行していることから、優秀な人材の確保と育成、早期登用が企業の急務です。また、働き方の多様化・価値観の変化により、従来型のリーダー像とは異なる「多様な価値観を理解し、柔軟に対応できるリーダー」が求められています。
こうした背景から、若手や中堅社員からポテンシャルの高い人材を早期に見出し、次世代リーダーとして育成して責任あるポジションに就けることが求められています。
事業環境の不確実性への対応力強化
デジタル・ディスラプション(新たなデジタル技術などの登場で、既存市場や産業構造が根本的に変革され、既存の製品やサービスが駆逐される現象)のような急激な環境変化やグローバル市場の拡大に対して、現場で意思決定できる柔軟なリーダーが求められています。
こうした急速な環境変化に対応するには、組織を積極的に変革できるリーダーが必要です。この点から、戦略的な視点を持ち、多様な価値観をまとめ、イノベーションを生み出し展開できる変革型の次世代リーダーが、企業にとって不可欠な存在となっています。
次世代リーダーに必要な6つの能力
次世代リーダーには単なる管理能力だけでなく、企業全体の未来を切り開くための多角的な能力を求められます。
戦略的思考力
企業が目指す長期的な目標を達成するために、市場動向や競合他社を分析し、資源の最適な配分を考える能力です。目の前の業務だけでなく、一歩引いた視座で物事を捉え、全体最適に基づいた方針を打ち出す力が求められます。
コミュニケーション能力・人間力
多様な価値観を持つメンバーやステークホルダーと信頼関係を築き、目標達成に向けて協力体制を構築する能力も必要です。傾聴力や対話力などのコミュニケーション能力に加え、チームや組織をまとめるための人間的な魅力も重要となります。
決断力・実行力
不確実性の高い状況下でも、限られた情報から最適解を見出し、迅速に意思決定する能力も重要です。また、その決定を机上の空論で終わらせず、責任感を持って具体的な行動に移し、成果につなげる実行力も求められます。
変革推進力とリスクマネジメント
既存の仕組みや組織文化に安住せず、イノベーションを起こすための変革を主導する能力も求められます。変革に伴う摩擦や抵抗を乗り越えながら、発生しうる潜在的なリスクを事前に予測し、対策を講じるリスクマネジメント能力も必要です。
問題解決能力
複雑に絡み合った課題を論理的に分解し、本質的な原因を突き止め、実効性のある解決策を立案・実行する能力です。特に、前例のない問題に直面する現代のビジネス環境において、この能力はリーダーの生命線となります。
グローバル対応力と異文化理解
グローバル化が進む市場においては、異なる国籍や文化、背景を持つ人々と協働し、成果を出す能力も欠かせません。語学力だけでなく、相手の文化を理解し尊重する異文化理解力も求められます。
次世代リーダー育成を成功させるには?意識したい4つのポイント
次世代リーダーを育成するには、以下の4つのポイントを押さえることが重要です。
候補者を早期に抜粋する
次世代リーダーの育成には、さまざまな経験を積ませることが効果的です。そのため、適性を持つ候補者を早期に抜粋し、集中的かつ継続的な育成プログラムに参加させましょう。これにより、卓見のある有能な次世代リーダーを育成できます。また、早期に期待を示すことは候補者のモチベーション向上にもつながります。
体系的な研修を実施する
次世代リーダー育成に伴う研修は、いわば「未来の経営人材を育てる投資」です。単発ではなく継続性と体系性を持たせて実施することが重要です。経営知識や財務・戦略の基礎、DXの基本といった視座を高めるための研修を計画的に実施し、ビジネスの全体像を理解してもらいましょう。
OJTやOFF-JTを実施する
現場での実務経験「OJT」と、研修やセミナーといった場外学習「OFF-JT」を組み合わせることで、知識と実践を効果的に結びつけられます。ストレッチ・アサインメント(能力以上の困難な業務)への挑戦や、部門横断的なプロジェクトへの参加などを通じて、実践的な経験値を高めさせましょう。
研修と実践経験を連動させる
研修で学んだ理論やスキルが、実際の業務でどのように活用できるかを意識的に指導することも重要です。研修テーマと連動した実践経験を提供し、経験から得られた気づきを次の研修でフィードバックすることで、学習の定着率と実効性を高められます。ひいては、リーダーとしての成長の加速が期待できるでしょう。
外部研修で次世代リーダーを育成しよう
次世代リーダーを育成するには、経営視点や高度な戦略的思考力など、社内では教えにくい専門性の高い内容を網羅した体系的なプログラムが必要です。株式会社パソナHRソリューションでは、『リーダーシップ研修』や『問題解決力研修』『女性活躍推進研修 女性リーダー育成』など、未来の経営層となる次世代リーダーに必要な戦略性や変革推進力を養うための研修プログラムを豊富にご用意しています。外部の知見を取り入れた研修は、候補者の視野を広げ、成長を加速させます。この機会にぜひ利用をご検討ください。
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まとめ
この記事では、次世代リーダーについて以下の内容を解説しました。
- 次世代リーダーとは、将来的に企業を支え、経営を担うことが期待される未来の経営人材
- 次世代リーダーには「戦略的思考力」「コミュニケーション能力・人間力」「決断力・実行力」「変革推進力とリスクマネジメント」「問題解決能力」「グローバル対応力と異文化理解」などが求められる
- 次世代リーダーの育成では「候補者の早期選抜」「体系的な研修の実施」「OJTやOFF-JTの実施」「研修と実践経験の連動」がポイントとなる
労働力不足と環境変化という2つの波に直面する企業にとって、次世代リーダーは企業の変革と成長を担う不可欠な存在です。必要な能力は戦略的思考力からグローバル対応力までと多岐にわたり、育成には早期選抜、体系的研修、実践経験の連動が欠かせません。これを自社で網羅するのは容易ではないため、研修に関しては外部に委託するのも一案です。
『株式会社パソナHRソリューション』では、次世代リーダーやコミュニケーション、グローバル、マネジメントなど、企業の多様化するニーズにお応えできる充実の研修ラインナップをご用意しております。600名を超える経験豊富な講師陣を揃えており、幅広い分野の研修に対応できます。また、8,000社以上の研修実績で培ってきたノウハウを活かし、企業課題に応じて最適な研修をカスタマイズしてご提案することが可能です。次世代リーダー研修を検討している、または課題を抱えている企業さまは、この機会にぜひ株式会社パソナHRソリューションにお問い合わせください。


