【実践型新入社員研修導入事例】
株式会社東京ドームホテル

社会人としての“当たり前”を育み、多様なお客さまに応えるために

東京ドームホテルの稲垣様、井上様、滝童内様

株式会社東京ドームホテル

本社所在地:東京都文京区後楽1丁目3番61号
設立:1999年2月1日
代表:代表取締役社長 執行役員 棟方史幸
業種:ホテル・旅館
従業員数:465名(2025年4月1日現在)
部署名:管理部 人事課 
ご担当者氏名:マネジャー 稲垣 佳則様(右)、主任 井上 結香子様(中央)、滝童内 友美様(左)

(取材日:2025年9月)

背景・課題

多様な顧客に応えるため、社会人としての基礎とホスピタリティを兼ね備えた人材育成が必須。情報過多な時代に主体性や責任感を育むことが課題で、基本マナーの徹底が重要。

検討プロセスと施策

パソナHRソリューションの研修を10年以上継続。映像フィードバックやロールプレイングを導入し、立ち居振る舞いや言葉遣いを実践的に習得。講師が個別対応し、毎年内容を柔軟に調整。

成果と今後の取り組み

敬語や挨拶など基礎力が定着し、現場での行動に結びつく。講師との信頼関係も強化。今後も「サービス業の原点」を研修の中心に据え、社会人としての基本姿勢を継続的に育成。

宿泊、レストラン、宴会など多彩なサービスを提供する都市型ホテルを運営する株式会社東京ドームホテル。サービス業の中心として、人材育成では社会人としての基礎教育とホスピタリティの両立を重視しています。同社では、パソナHRソリューションの新入社員研修を長年継続して導入し、毎年新入社員が受講しています。

今回は、人事課の稲垣様、井上様、滝童内様に、パソナHRソリューションの研修を継続利用している評価ポイントや、実際の研修で感じる新入社員の成長など、詳しくお話を伺いました。

新入社員一人一人に対する細やかなフォローが継続の理由

では最初に、貴社の人材育成の基本的な考えについてお聞かせください。

東京ドームホテルの稲垣様

稲垣氏:東京ドームホテルは、「楽しさ度ランキングNo.1ホテル」をビジョンに掲げ、エンターテインメント性あふれるホテルを目指しています。そのビジョンを実現するには、多種多様なお客さまにご満足いただけるサービスを提供できる人材の育成が不可欠です。

そこで、サービスレベルの向上を図る「サービス教育」はもちろん、ビジネスパーソンとしての能力開発を行う「ビジネス教育」、そして自ら学ぶ姿勢を後押しする「自己啓発」の3つを柱とした教育プログラムを運営して、スタッフの成長を継続的にサポートしています。

新入社員研修において、特に大切にされていることはどのようなことでしょうか。

稲垣氏:社会人としてのスタートのタイミングですので、まずはビジネスにおける基本的なマインドセットを重視しています。その上で、お客さまに対するホスピタリティといった当社として大切にしている考えを、最初に落とし込んでいきます。

井上氏:新入社員研修では、同期同士のコミュニケーションも大切にしています。新入社員が一堂に会する入社後2週間ほどの研修期間で、同期の絆を深めることが重要です。その絆が、それぞれ別の配属先になっても、助け合いながら仕事ができる基盤になります。

東京ドームホテルの井上様

パソナHRソリューションの新入社員研修を10年以上も継続いただいている理由は?

稲垣氏:新入社員に社会人の基礎として学んでほしい内容がしっかり落とし込まれていることが、大きな理由です。情報を容易に取得できる便利な環境の中、取捨選択して責任を持って行動する力や主体性をどのように育むかが教育のポイントになります。ホテルという接客業では柔軟な発想も重要ですが、まずは土台となる社会人としての基本が欠かせません。身だしなみや言葉遣い、立ち居振る舞いといった点は、すべての職種に共通する必須スキルです。パソナHRソリューションの新入社員研修は、その基礎を丁寧に、そして実践的に教えてくださいます。3日間の研修を通じて社会人・ホテルパーソンとしての基本姿勢が確立されるため、私たちは大きな信頼を寄せています。

東京ドームホテルの滝童内様

井上氏:講師は新入社員一人一人の様子をよく観察し、きめ細かく対応してくださいます。1日の研修後には必ずフィードバックを共有してくださり、「翌日はこういう点を強化しましょう」と迅速に反映してくださるのです。その積み重ねが新入社員の変化につながっていると感じます。間近で見ていても、講師の高い指導力には毎回感銘を受けます。今年は例年よりも新入社員が多く50名近い人数でしたが、それでも1対大勢という姿勢ではなく、一人一人を本当にきめ細やかに見ていただき、良い研修をしていただけました。

滝童内氏:私も講師の方の姿勢に強く共感しています。愛情をもって寄り添い、必要な場面ではしっかりと厳しく指導してくださる姿が印象的でした。近年は、学校生活で厳しく指導される機会が少ない学生も増えています。そのような中で、ロールプレイング研修の場で「上司役」として厳しさを体験できることは、社会人としての成長に直結すると感じます。新入社員自身も「厳しさの裏にある期待」や「信頼を得るための行動」を学んでいるように見えます。

新入社員の傾向に合わせて毎年見直される実践的プログラム

研修カリキュラムは毎年見直しているのでしょうか。

稲垣氏:新入社員研修として基本の構成は維持しつつ、その年の新入社員の人数や特性に応じて柔軟に調整しています。当社の理念や方向性を深く理解してくださっているため、細かく説明せずとも意図をくみ取ってくださる点が非常にありがたいです。

長年の信頼関係の中で築かれた相互理解があるため、研修にマンネリを感じることはありません。ホテルとして提供するサービスの本質は変わりませんが、その基礎を毎年確実に伝えてくださる点に、私たちは大きな価値を感じています。

今年度の新入社員研修で、特に評判が良かったプログラムはどのようなものでしょうか。

稲垣氏:映像を撮影して立ち居振る舞いを確認するプログラムは毎回評判が高いです。これはご提案をいただき数年前から導入しているもので、発表の様子を撮影し、姿勢や動作、話し方の癖を客観的に振り返ります。たとえば、口癖や体が無意識に揺れる、姿勢が崩れるといった動きも映像で見ると一目瞭然です。講師が一人一人に丁寧なフィードバックを行うため、受講者にとって強く印象に残ります。自分だけでは気付くことができなかった癖を知ることで、次の行動につなげられるのです。全員の前で行うため、他の参加者にとっても学びが多いプログラムです。

井上氏:この動画撮影のプログラムでは、新入社員の変化が目に見えて分かります。初日は表情が硬く、声も小さく自信がなさそうな様子ですが、2日目の終盤には姿勢が整い、堂々と発表できるようになります。わずか1日でも、研修を通じて大きく成長する姿を感じます。

井上様、滝童内様が印象に残っているプログラムもぜひ教えてください。

井上氏:ロールプレイングのプログラムで講師が演じられた「怖い課長」が非常に印象的で、実践的だとも感じました。講師があえて厳しい上司役を演じ、新入社員が課題を確認しながら仕事を進めるという設定です。思い込みで進めると期待と違う成果物ができてしまうため、「相手に確認する」「目的を整理する」ことの重要性を体感できます。実際の職場では、話しかけづらい上司や忙しい先輩に確認しなければならない場面が必ずあります。そのような現実に直結したシーンを体験できる点で、非常に価値のあるプログラムだと感じます。

滝童内:「応対ロールプレイング100本ノック」と称したプログラムが印象に残っています。たとえば「お客さまにドリンクを提供する」という接客のワンシーンを実際に新入社員にロールプレイングをしてもらい、手の動きやスピード、姿勢など細部まで講師が確認し、合格をもらうまで何度も挑戦します。最初は戸惑いも見られましたが、回数を重ねるうちに「失敗しても挑戦してみよう」という前向きな空気に変わっていきました。講師が一人一人の努力を丁寧に受け止め、できるまで寄り添ってくれるため、自然と挑戦意欲が高まります。まさに“体で覚える研修”だと感じます。

東京ドームホテルにて取材の様子

受講した新入社員からは、どのような反応が寄せられていますか。

稲垣氏:特に「言葉遣いが改善された」という声が多いです。敬語の使い方は自己流になってしまいがちですが、研修を通じて正しい言葉遣いを身につけられたという感想をよく聞きます。映像やロールプレイングを通じて自分の癖を客観的に理解できることが、意識の変化につながっています。(配属先の)現場の上司からも「挨拶がしっかりできる」「姿勢が良い」といった声が上がっており、基礎がしっかりしていることは業務の第一歩として非常に大きいと感じます。

滝童内:研修後、実際に新入社員から「上司にこう聞いてみてもいいでしょうか」と相談されることがあります。研修で体験した“聞きに行く勇気”が、業務現場での行動に確実に結びついていると感じます。

短期間のうちに生まれる講師と新入社員との信頼関係の深さ

パソナHRソリューションの研修に対する評価を教えてください。

稲垣氏:圧倒的に感じるのは、講師と新入社員の間に築かれる信頼関係の深さです。最後には新入社員が「受けてよかった」と必ず言いますし、「この研修にはこういう意味があったんだ」と納得しています。短期間でここまで信頼関係が形成されるのは、講師の人柄と指導力の高さ、営業担当者とそれを裏で支える運営スタッフの皆さんとのチームプレイの賜物だと思います。

井上氏:人数が多くても、一人一人と真摯に向き合ってくださいます。講師の観察力と指導の精度が非常に高く、映像フィードバックやロールプレイングでのアドバイスも的確です。毎年研修を見ていますが、「どのように声をかければ受講者が自発的に行動できるか」を熟知されており、プロフェッショナルだと感じます

滝童内氏:講師の人柄と熱意が研修全体の雰囲気をつくっていると感じます。受講者が自然と心を開き、信頼して話を聞ける空気をつくってくださいます。同じプログラムでも、講師の力量によってここまで深みが出るのだと実感しました。

43F スカイラウンジ&ダイニング「アーティストカフェ」

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東京ドームを一望できるお部屋

東京ドームを一望できるお部屋

パソナHRソリューション全体のサポート体制についてはいかがでしょうか。

稲垣氏:連絡や確認、報告のタイミングが非常に的確です。研修後には受講者アンケートの集計や、年度ごとの傾向を示した分析レポートも提出していただけます。グラフで可視化されたデータをもとに、今後どのスキルを重点的に育てるべきかを社内で検討できます。例えば、「2025年度の新入社員ではこの傾向が見られた」という具体的な数字を共有してもらえることで、次年度の研修設計にも反映しやすくなります。こうしたデータの見える化は、単なる研修の実施にとどまらない大きな価値だと思います。

井上氏:毎回、内定者や新入社員に対して私たちが感じた課題や印象を共有すると、必ず真摯に受け止めてくださり、次の構成に反映してくださいます。意見交換を通じて双方の理解が深まり、信頼関係がより強固になっていると感じます。

これからも“サービスの本質”を伝え続ける研修を

今後、新入社員研修をどのように発展させていきたいとお考えでしょうか。

稲垣氏:ホテルという職場は、どの職種であってもお客さまと接する機会があります。だからこそ「私たちはサービス業である」という原点を常に忘れずにいてほしいと思います。学生時代の経験や得意分野は年々変わりますが、ホテルマンとして大切なこと――礼儀、言葉遣い、身だしなみ、立ち居振る舞い――は普遍的です。これからも、お客さまの期待に応える姿勢を研修の中心に据えていきたいと考えています。

井上氏:最近は「自分のスキルをどう磨くか」「自分にとっての成長とは何か」と、とかく自分にとってのメリットを考える若手が多い印象ですが、ホテルの仕事は“自分のため”ではなく“お客さまのため”にあります。その根本的な精神を研修の中で伝えていきたいと思います。

その中で、研修会社、特にパソナHRソリューションに期待することはありますか。

稲垣氏:引き続き、社会人としての基本姿勢、つまり「当たり前のことを当たり前にできる力」をしっかりと形成していただきたいと考えています。新入社員にとって最初の研修は、社会人としての軸をつくる重要な機会です。ビジネスマインドを定着させる研修として、これからもお力添えをお願いしたいです。

東京ドームホテル 外観

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3F スーパーダイニング「リラッサ」

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