
本社所在地:神奈川県横浜市都筑区葛が谷6番56号
設立:2008年4月1日
代表:代表取締役会長 兼 社長 青木彰宏
業種:衣服・装飾品製造(紳士服・婦人服及び服飾品並びにファッション商品の企画販売)
従業員数:1,624名 (2025年6月30日現在)※左記従業員数は、正社員数です
部署・役職名:人事部 人財教育課 リーダー
ご担当者氏名:佐藤 篤史 様
(取材日:2024年8月/取材協力: ProFuture株式会社『HRプロ』)
コロナ禍で購買行動が変化し、EC拡大により実店舗の価値が「接客品質」にシフト。AOKIは2004年に「スタイリスト制度」を導入し接客標準化を進めてきたが、20年で消費者ニーズが変化し、制度のアップデートが必要であった。eラーニングやテキスト整備だけでは知識定着に留まり、現場浸透が課題。
外部研修会社を活用し、課題ヒアリングからカスタマイズ提案を受ける。座学+ロールプレイングを組み合わせ、接客スタイルを言語化・共有する研修を実施。講師が店舗体験を踏まえた内容で、AOKIの共通言語を反映した実践的プログラムを構築。
接客の強みと課題を再認識し、現場の意識向上・顧客満足度が微増。受講者満足度は高く、「過去一番良い研修」との声もあった。今後はゴールドスタイリスト育成や新人含む全体底上げを継続し、定着率・エンゲージメント向上施策も展開予定。
コロナ禍を経て、消費者の購買行動は激変しました。ECサイトも発展する中で、人々が実店舗に求めることも変わりつつあります。創業66年の歴史の中で、スーツの高品質低価格を実現してきた株式会社AOKIも、カジュアル・レディースを含めた「LIFE & WORK STYLE AOKI」を掲げ、お客さま満足度追求のためにさらなる進化を遂げようとしています。そのためには、店舗での接客レベルの向上が不可欠です。消費者ニーズの多様化など世の中の変化が進むいま、AOKIはどのように対応しようとしているのでしょうか。そして、パソナHRソリューションが提供した研修はどのような役割を果たしているのでしょうか。今回は、人事部 人財教育課 リーダー 佐藤 篤史様にお話を伺いました。
佐藤氏:株式会社AOKIは、「人々の喜びを創造する」を掲げるAOKIグループのファッション事業を担う存在として、全国に約500店舗を展開し、地域の皆さまに貢献する企業として成長を続けています。お客さまに選んでいただける商品の質を高めることはもちろん、ファッションや商品の良さを伝えていく「人」を強みとして、接客レベルの向上や標準化など人財育成が重要です。
特に昨今はコロナ禍を経て、ネットショッピングは急拡大し、「買い物」の在り方は大きく変化しました。当社としてもECサイトの拡充は続けてまいりますが、リアル店舗での接客に対して、お客さまからの関心はむしろ以前より高まっていると感じています。だからこそ、改めて「人」と「人」とのつながりを大切にしていこうと考えています。

佐藤氏:AOKIでは2004年、スタッフの接客販売レベルの向上と標準化を進めるために、外部有識者に監修いただいて「スタイリスト制度」を業界に先駆け構築しました。これは、ファッション、スタイリング、コミュニケーションの知識を体系化し、一定の基準をクリアした人財を「スタイリスト」として認定するものです。この制度は20年近くという長きにわたり運用されてきたのですが、世の中や消費行動の変化に伴い、時代に合わせた学習内容のアップデートが必要ではないかという議論がありました。
そこで2022年、「スタイリスト2.0」を掲げて学習内容をアップデートしました。この「スタイリスト2.0」を浸透させるために、テキスト制作とeラーニングによる学習システムの仕組み化ができました。しかし、それだけでは知識を身に付けるだけで終わってしまいます。 もう一段深く浸透させるために、何か効果的な手立てはないかと模索していたのです。
佐藤氏:ほぼ100%内製化していました。スタイリスト制度を始めた2000年代前半は、外部有識者の方に接客ロールプレイング試験の審査をしていただくなどお力をお借りしていましたが、それ以降は認定試験も社内で運営しており、研修についても教育課のメンバーが講義を実施していました。
佐藤氏:お客さまに数あるお店の中から選んでいただき、購入後もリピーターとして長くご利用いただく存在となるには、世の中やお客さまの動向を捉えた接客販売をしていくことが不可欠です。そのためには、自社の運用だけではなく、社外の知見を持った外部の研修会社に相談しようと考えました。
佐藤氏:複数の会社から提案を受けましたが、パソナHRソリューションに決めた理由は2つあります。1つ目は、提案内容が具体的だったことです。当社の課題をしっかりとヒアリングいただき、課題を抽出したうえで、その課題解決に向けた施策としてカスタマイズされた研修内容をご提案いただけました。これは、お客さまとのコミュニケーションからニーズをキャッチし、コーディネートを提案しながらお客さまの満足を追求する、まさにAOKIが目指す接客販売スタイルに近く、感銘を受けたためです。
2つ目は、営業担当の方、講師の方々のお人柄が、AOKIにマッチしていたためです。ニーズのヒアリングだけではなく、私たちの歴史や大切にしていることなど、AOKIのことを深く知ろうとしてくださる姿勢が印象的でした。そして提案内容はもちろん、迅速かつ丁寧な対応に信頼を感じたことから、ぜひご一緒したいと思いました。実際に研修を実施してみて、その時感じたことは間違いなかったと思っています。
佐藤氏:ヒアリングの中で、私たちの中でも顕在化していなかった課題やニーズを引き出し、提案を組み立てていただいたことです。たとえば、今回の研修は「単に座学で理念や接客方法などを伝える研修だけではなく、実際にロールプレイングも実施してはどうでしょうか」と提案いただきました。これにより、研修プログラムも、AOKIの接客応対を考える研修と、そこで明確にしたAOKIの接客スタイルを浸透させる研修といった、複合的なアプローチで組み立てていただいたのです。それは私たち教育課のメンバーが思い至らなかったことで、新鮮に感じました。

佐藤氏:自社の接客応対の課題をしっかりと捉え、強みも再認識できました。特に、自社の商品や人の強みなど、グループワーク形式で議論を交わしながら言語化していくプロセスが非常に効果的だと感じました。
これまでの「AOKIの接客」を言語化することでAOKIの強みの認識合わせができたことが成果だったと感じています。
佐藤氏:数値面での成果がわかるのはもう少し後になると思いますが、ごくわずかではあるものの、前年と比較しお客さま満足度が向上するなど、現場の「接客をより良くしていこう」という意識が高まりました。
佐藤氏:全体的に満足度が高いです。中には「過去一番良い研修でした」というコメントもありました。これも、講師の方々含めてAOKIに対するご理解を深めて、私たちの課題解決に向けて的確な研修をしていただいた結果だと思っています。
佐藤氏:今回は2名の講師の方にお世話になりましたが、お二人とも研修の前に実際にAOKIの店舗を訪れ、お買い物をしていただいたそうです。そこで研修の中でも実際に接客サービスを受けた経験を踏まえて、お話をしてくださいました。AOKIの共通言語まで理解をされていたため、言葉一つ一つに違和感がありませんでした。回を重ねるたびにAOKIを深く理解いただいた上での研修だからこそ、受講者にも浸透しやすく、接客のレベルアップにつながっていくはずだと確信しました。
佐藤氏:繰り返しになりますが、非常に満足度の高い内容でした。企画段階でのヒアリングから、研修の提案内容、研修の実施、アフターフォローに至るまで、すべてレベルが高く、きめ細やかなサポートをしていただけたことに感謝しています。特に研修においては、テキストに記載のないような情報も、受講者の姿勢やレベル感に合わせて柔軟に対応いただけました。やはり、テキストに掲載されていない話をしていくには経験も必要ですし、準備も大切です。私自身も、教育課として社内での研修企画や講師をしている立場で非常に勉強になりました。
佐藤氏:受講者に対しての研修アンケートフォームを作成されて、その内容の取りまとめや結果のご報告をいただきました。また、講師の方々から後日いただけたフィードバックもよかったです。研修を振り返り、当社の課題を再認識する上で非常に役立ちました。パソナHRソリューションの講師の方々が、当社を十分理解いただきながらも、第三者として客観的なフィードバックをしてくださったことで、当社としても冷静に課題を受け止めることができました。
佐藤氏:今後もお客さまの満足度を高めていくために、社員教育には内製・外部委託の両輪で引き続き注力していきたいです。スタイリストの中でも上位レベルのゴールドスタイリストのレベルアップ、新人を含めたスタッフ全体の底上げも実施していきます。
そのために、毎年継続的に対象者を変えながら実施していくことが大切だと考えています。そして、現在実施している研修プログラムだけではなく、新たな切り口として、社員の定着率やエンゲージメントの向上につながるような企画を予定しています。
パソナHRソリューションにご助言いただきながら、引き続きお力を貸していただきたいと考えています。
